ふるさと探訪

嫁池

嫁池

昔、ある姑が三枚で一町歩もある田を一日で田植えせよと嫁に言いつけた。嫁は一生懸命に植えた。もう少しで終わる時に日は西山に沈もうとしていた。嫁は「お天とうさま田植えが済むまで沈まないで」と祈った。するとお天とう様は少し逆戻りした。植え終わると同時に日は沈み、嫁はその場に倒れ死んでしまった。その田の米は赤かったので村人は嫁の血が入ったのだといった。雨の降る夜など嫁のシクシク鳴く声が聞こえたという。


そんな時に突然田んぼに水が湧き出し池になったといわれている。村人は哀れんで池のほとりの丘に祠を建てて霊を祀ったという。人々はこの伝説を戒めとして嫁さんを大切にするようになり、家族円満に暮らす様になったという。古来〔嫁殺しの池〕といわれていたが今は〔嫁池〕と呼んでいる。

住所: 長野市信更町三水

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